2024/03/11 18:15




インスタグラム こちらの投稿


https://www.torinoth.com/items/84052224


より、トリノスリメイクcabinetdoorサイドテーブルの作業工程を、施工主であるオーナーに代わりご紹介します。


あたかも実在の言葉のように謳っている"cabinetdoorサイドテーブル"という商品が、どのようにして生まれたのかを詳しく解説致します。


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まず、リメイク前のサイドテーブルがこちら。


実は以前、これの色違いで天板が赤いものがありました。街中華のテーブルみたいで可愛かったので、巣立っていくのも早かったです。

色違いなので良さはもちろん分かっていますが、なにせ天板がこのように集成材が反り広がって金具も外れております...。


しかし、このテーブルのかわいいポイントはこのさびれたアイアンの脚にあります。

ということで、おおまかには天板を取り替えるというリメイクをすることになりました。

ただしこの天板に使用する素材こそが、他ではなかなか見られないトリノスのびっくりリメイク術のはじまりとなるのです。


それがこちら


別のテーブル天板だったもののようにも見えますが、なんだか複雑な金具が付いています。

これがまさにcabinetdoorの正体です。


wood shelf ¥6,600-


こちらは元々店頭で販売しているキャビネットの扉を取り外し廃材となった板なのです。


店内のディスプレイでは、商品を見やすく、明るく、収納力を高く配置できるとうれしいものです。

そこでこのキャビネットの扉を外すという、これもある種のリメイクを施した商品となっているわけです。


倉庫にはこのように、なんか捨てられない木材やらなんとなく集めておいているアイアンレッグなど、次のリメイクアイディアに繋がりそうなものがスペースを占めていることもあります。リメイク魂

ていねいに金具を取り外したら、天面の加工に移ります。



なかなかダメージが見受けられます。小キズや退色など、木の家具はデリケートですから。


ここからは根気のいる作業になります。

木材用の電動サンダーで全面をフラットに、ダメージの痕跡が見えなくなるまで研磨します。


before/after

左側がサンダーをかけた方で、もともとのワックスやツヤ出しもすべて落ちて木の乾いた質感になっています。ここまで違いが分かると作業のやりがいをかんじられます。


電動のサンダーは平面の加工だけでなく、面取りなんかもできたりします。

このように、


まるくて、


やさしさのある角になりました。
やさしさのあるオーナーは手作業でのていねいなヤスリがけもサボりません。



そして仕上げに入っていきます。

使用するのは木材専用の、撥水効果のあるオイル状の塗料です。いつもお世話になっております。


(世の中にはワックスペーパーという便利なものがあります。これはティッシュ)



ムラにならないように塗るには意外とコツと経験が必要。
塗り終わった天板は、つやっぽい飴色の木目に仕上がりました。

このツヤ!



こういったワックスやオイルは、塗布してから一定の乾燥/拭き取りの時間があります。コーヒーブレイクの時間です。

オイルが乾き、表面に浮き上がってくるべたつきを拭き取ったら、いよいよ仕上げの脚の取り付けです。


完成!



キャビネットの扉の、開閉時に指を引っ掛けるコの字の部分が片側にビシッと走り、謎のアクセントとなっていて実に個性的なサイドテーブルです。

なにかフックなどを提げることができるかもしれませんし、なにを提げるのかと言われるとなにも思い浮かびませんがこれは世界に一つのサイドテーブルであるということは確かです。




キャビネットに注目すると扉を外しただけ、テーブルに注目すると取り外しから天板の加工、取り付けまでと、手数は違えどトリノスでちょっと生まれ変わって放たれる家具を、総じてトリノスリメイクと呼んでいます。

スタッフから見ても、そんなのアリ?な時もありますが、販売実績からすると意外とアリみたいです。





ほんだ