2024/03/12 18:10
スタッフのほんだです。
当店は、店内商品の値札、いわゆる"ポップ"を全て手書きで作成しているという点が、ひじょうにおもしろいと言えるでしょう。
値札というのは、商品が売れて仕舞えば不要になるし、物の値段がわかればよいという点では金額のかかれたシール1枚を商品に貼っておけばそれでいいのです。
そんなポップをひとつひとつ手書きしているというのも、こだわる理由があったりします。たとえ330円の量産品のグラスでも、どこのなんだか分からないものでも、誰かの視点から見たそのものへの感想や、ナイスなポイントがひとこと添えられていると気になったり、自分の中の認識とは違う見え方をしたり、なんだか目に留まりやすくなるみたいです。
ポップにもさまざまあって、トリノスはスタッフの誰しもが店の仕事ができますから、いろんな人がポップをつくります。書く人が変わればもちろんポップも変わりますので、筆跡や文体の違いも楽しんでもらえるのではないでしょうか。
入荷自体珍しいだるまの写真が2枚もある
一応は店常備のプライスカードに書くというのが業務の基本なのですが、ある時オーナーの残していった覚え書きがなんか分かんないけど良かったのでそのまんまポップ代わりに貼ってみたこともありました。
ただのタイル(¥1,650-)
これは出したその日に売れました。
インスタグラムにも写真のみ投稿しましたが、これを見てわざわざお店に来てくれたと仰るお客さまもおられました。熟考したり、手数が多ければいいということでもないようです。
わたしはと言うと、けっこうあそんでます。
ものすごい個人的な感想とか、
見たまんまとか、
名前や使い方がわからないものは、正体を教えてくれたら値引きとか、
アイテム、ブランド、ジャンル問わず取り扱うトリノスにはほぼ毎日のように入荷があります。
段ボールいっぱいの雑貨を、少しずつ少しずつ値付けして店に陳列していって、その箱の底にこんな小さなものが転がっていることもあります。
それを
このように
時としてあえて人目に付きにくいところに置いたりするわけです。
レジに持ってきて頂いたものを見て、心の中では「よく見つけたな〜!」と思っていることがあったりします。それだけ店内にはさまざまな物がひしめき合っているので、足繁く通っていただいている方や鋭い視点をお持ちの方は、こういったものも見逃しません。
ささやかではありますが、そんなあそびごころも忍ばせていたりします。
さきほどの小たぬきよりも小さなふくろうの親子もやってきました。
その違和感に一度目が止まり、さらにそこからなんだ?と確認するために立ち止まってくれる人こそ、トリノス上級者です。
どちらも値付けして出してから1週間経たないうちに発見され、連れて帰っていただけたご様子。
ただ自分の手で販売したわけではないので、いつのまにか売れていて、ふといなくなっていることに気がついて少々さみしさをおぼえたものです。
それでもこのあそびに付き合ってもらえて、気に入っていただけたというのが嬉しいわけです。
見つけてくれて、本当にどうもありがとう
ほんだ